iPadがこんな所にも使われるのか!…とiPadを販売する関係者に言わしめたアプリがあります。

アプリ名を「操業日誌」と言いまして、なまこ漁を支援する為に使われる漁師さん専用アプリケーションです。このアプリ開発を弊社でお手伝いさせて頂きました。…漁師の方がiPad!?

誰しもがそう思われるかも知れませんが、こんなアプリです。

なまこ漁での漁獲を記録に残していきます。いつ網を投げて、どれだけの漁獲量があったのか…を記録するという訳ですね。

この仕掛けが凄いのはGPSによる緯度経度計測と連動していて、入力された情報はセンターに集約されるという点。つまり、いつどこで誰の船がどれだけのなまこを揚げたのか…が評価/分析出来るという事です。凄くないですか?次世代漁業という感じがしますよね。

漁師さんも自分がどれだけ採ったのか後から振り返れる訳ですし、そのデータを集約すれば地域の計画漁業にも使える訳です。今年はもう沢山とってしまったから来年以降の事を考えてそろそろなまこ漁を控えようか…とか、そういう判断が出来ると。

この種の仕掛けにはデータを如何に収集するかという課題がつきまといますが、起動が早く直感的に使えるiPadはこの課題を解決する最適なソリューションになったという事でした。

lobster boat. © 2003 Matt Hintsa, Flickr

この凄いアプリのアイディアは公立はこだて未来大学の和田教授によるものでして、ある時弊社info宛メールに直接お問い合わせを頂いたのがきっかけで、お打ち合わせをさせて頂きました(わざわざ大阪までお越し頂きました!)。漁業活用という画期的なアイディアに衝撃を受けまして是非にという事で開発のお手伝いをさせて頂いたという次第です。

この興味深いiPad活用事例が今週の週刊ダイヤモンドに掲載されました。

1ページ強に渡って、実際に漁師さんがiPadを使っている様子と併せて紹介されていますので宜しければご覧下さい。(…っていうか、今週は丸々スマートフォン特集という感じなので業界の方は買っておいて損は無いでしょう)

さて、このなまこ漁支援アプリは更に進化するというお話を既に頂戴しております。漁業の世界でも「いまだかつてない」仕掛けをiPadなら実現してしまえそうなワクワク感がありまして、このような貴重なプロジェクトに関わらせて頂けている和田教授に改めて御礼申し上げます m(__)m

(尚、本件については担当の和田教授に了承を頂いてエントリさせて頂いております)

 

iPadそのものだけじゃなく、iPadの活用シーンも、これからまだまだ進化していくのでしょうね。

きっと僕ら業界の人間が思いもよらない形で使われて、その世界がガラリと変わってしまうってなケースもこれから沢山出てくるのでしょう。単なるガジェット好きのオモチャ…ではなく、立派な問題解決ツールであるiPadが今後ますます業務に研究に…と物凄い勢いで広がっていくに違いありません。